男メイク専門で活動しているメンズメイクの高橋です。
今回は多く問い合わせを頂いている「メンズ眉の作り方」についてご紹介したいと思います。
ちょっと今回の記事はボリュームが多いのですが、良かったら最後までご覧くださいね!
眉を整えると、清潔感が出るだけでなく垢抜けます。
男性にとって眉毛のカタチや濃淡を整えることは清潔感が出るだけでなく、スマートな印象を相手に与える事ができます。
ファッションやヘアスタイルばかりこだわって、顔のスタイリングをしないのはもったいない!
眉を整えると印象が垢抜けるのを実例とともに見ていきましょう。
眉毛の濃さを足した例
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自眉がかなり薄いモデルさん。
自分で眉を抜きまくっていたようなので眉のパウダーで描き足して濃さを調整しました。
目つきがやわらかくなり親しみやすい印象になりましたね。
眉の濃さを淡くした例
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先ほどの例とは打って変わって、逆に眉がしっかりと生えているパターンです。
眉中の毛量をすいて、毛量を軽く見せることで目の周りや顔の印象がかなり明るくなりました。
証明写真で撮影すると、その違いは一目瞭然!
眉毛の角度を変えた例
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ハの字に生えていた眉の角度を黄金比の角度に変えたパターン。
頼りない印象から一気にハツラツとした男性の顔立ちになりました。
このモデルさんを見ると眉毛って偉大だな・・・と実感します。
眉毛の長さを変えた例
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眉毛が短すぎるモデルさんには眉尻を描き足すのが良。
この時は足りないところを補うため、すこし眉メイクをしなければいけませんでしたが大したことはありません。
眉ペンを使って眉尻をスッと描くだけ。
眉に一定の長さを与えると頬のしもぶくれ感もカバーすることができます。
眉毛の太さを変えた例
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眉毛にはある程度の太さも必要です。
それを顕著に表してくれたのが、こちらの例。
beforeはちょっと強面な印象ですが、太さを足すことでコチラも親しみやすい印象になりました。
あ、あと肌が黒い人はある程度、眉は太い方がバランスが良く見えますね。
眉毛の距離を変えた例
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こちらは眉頭が近すぎる場合の例です。
いかがですか?
眉で結構、人相が変わってくることをお分かりいただけましたでしょうか。(メンズメイクもしているのでかなり変わっている人もいると思いますが。。。)
これらビフォーアフターに共通しているのはすべて骨格に合わせて整えているという点です。
眉の太さや濃さは、その人のキャラクターやなりたい像に近づくように調整するのがおすすめですが、自分に合った眉毛がわからないという人は、まず自分の骨格から導き出されるゴールデンプロポーション(黄金比)をチェックしてみましょう。
メンズ眉の黄金比とは
メンズの理想的な眉は以下の5つのポイントから構成されています。
- 眉頭
- 眉山
- 眉尻
- 眉の角度
- 眉の太さ
自然な眉はあくまでも骨格にあった形作りを意識するところにあり。
眉が短すぎたり、目と眉の間を近づけようと下げすぎたりすると眉骨が出っ張って見えて顔の輪郭のバランスが崩れて見えてしまうことも。
自分の骨格と眉の位置を今一度チェックしてみましょう。
①眉頭
眉毛の始まりの部分です。
鼻筋の骨より1~2㎜程度外側に設定するとバランスが整います。
②眉山
眉の筋肉をめいいっぱい引き上げた時に最も高くなる位置を指します。
眉山があることで目ヂカラがUPし表情も豊かになりますよ。
基本の目安は瞳の外側と目尻を結んだ中間の直上となります。
③眉尻
眉の終わりの部分です。
眉尻を長くすると、顔が小さく見えると言われていますが男性の場合は少し見方を変えましょう。
眉尻が長すぎるとアイメイクをしない男性にとっては少々不自然。
口角と目尻を結んだ延長線上に眉尻を設定するのがおすすめです。
④眉の角度
メンズ眉の角度は15度がもっともカッコよくスマートに見えます。
目安はこめかみに向かって上昇する角度がおすすめ。
上がりすぎず、下がりすぎずで顔の印象を引き締めることができます。
※ただし、やさしい印象に仕上げたい方は角度をつけずに平行のままでもOK。
⑤眉の太さ
眉の太さの基本は目の幅の3分の2程度の幅にするのが理想です。
細すぎる眉は目つきを悪く見せてしまう事があるので要注意。
目安は0.6㎜~1㎝程度の太さと覚えておくとよいですね!
眉毛を処理・整える道具について
黄金比を理解できたら、次は眉を整える道具についてご紹介いたします。
①シザーズ(眉カットハサミ)
眉毛の長さを整える専用ハサミ。
先端が少し上反りになっていて、眉一本一本を捉えることができます。
反ってる面を皮膚に沿わせてカットしていきましょう。
②ツイザー(毛抜き)
ムダ毛を抜く時に使う毛抜きです。
細い毛もしっかりキャッチできるように作られているのでマブタに生えた毛も簡単に抜くことができます。
毛を抜く時は少し皮膚を温めて抜くと痛みが半減しますよ。
③カミソリ・電動シェーバー
主にムダ毛を剃るために使用します。
毛抜きでムダ毛を処理するとキレイに仕上がりますが、生えてこないリスクもあるのでムダ毛はシェーバーで剃り落とすのが吉。
電動タイプは顔の産毛も簡単に処理できるので1本持っておくと便利です。
④コーム・ブラシ
眉の毛流れを整えたり、いらない毛をすくい出す時に使用します。
眉を整える時にはコームを使って必ず毛流れを整えてから、トリミングやグルーミングを行うのがおすすめです。
メンズ眉の整え方!簡単5ステップ。
※動画ではモデルさんの眉が短かったのでカットはしていません。
普段、眉サロンや美容室で眉毛を整えてもらっている方も、今回ご紹介する手順に慣れてしまえば眉を整えるのにもうお金をかける必要がありません。
ステップ①ガイドラインを描く
眉毛を整える時に必ず行いたいのが、ガイドラインをとるという作業です。
眉ペンなどを使って、理想の眉のフチを作ってからトリミングに入ってください。
なんとなくの感覚や適当にハサミを入れてしまうと左右差が出てしまったり、必要な毛を切りすぎてしまうことに!
眉ペンは最初扱いづらいかもしれませんが、慣れてしまえば以外と簡単です。
(一度理想の眉を整えてしまえば後は定期的に整えれるので、ガイドラインをとらなくてもカタチが見えるようになります。)
ステップ②ガイドラインからはみ出た毛をカット
コームやブラシを眉の上から当て、ガイドラインからはみ出た眉の毛先のみをカットします。
こうすることで眉毛の長さが均一になり、お手入れの行き届いた印象に。
この時、ガイドライン内にある毛は切らないように注意してください。(切りすぎ注意)
ステップ③ガイドラインより外側のムダ毛を処理
眉の長さを整えることができたら次は、産毛やムダ毛を処理します。
毛抜きで抜くか、カミソリやシェーバーで剃るかって感じですが、おすすめは剃るパターン。
皮膚を傷つけずにムダ毛も処理できるし、仕上がりも自然に見えます。
ステップ④毛量をすく
毛量が濃いと感じている人は眉中を少しすいてあげましょう。
眉の基本の毛流れは上向きと下向きに分かれていて、その交わる点が最も毛の密集している部分となります。
密度の濃い眉中に縦にハサミを入れ、少量ずつカットしていきます。(この作業は慣れないと少し難しいかも。。。)
そうすると眉の濃さを淡く調整することができますよ!
ステップ⑤全体チェック
ガイドラインを化粧水などでオフして全体の仕上がりをチェックしましょう。
眉頭の方は割と剃り残しが多いゾーンとなっているので、ガイドラインを落とした後は念入りなチェックを忘れずに!
眉の印象を大きく変える7つの要素
ここからは少し応用編について触れていきましょう。
基本的に自分にあった眉を見つけるポイントは”骨格に合っているか”どうかなので、黄金比に合わせて眉を作っていくのが一番てっとり早くナチュラルで自然な眉をデザインできます。
ただし、人によっては自分の印象を大きく変えたい、あの人のような雰囲気になりたい!など様々な理想があるでしょう。
そこで眉の印象が大きく変わる6つのポイントを確認していきます。
メンズ眉毛の「太さ」をひも解く
眉毛の太さは目ヂカラや力強さ、あるいはスマートさをを表現できます。
- 太い眉=男性的
- 細い眉=中性的
このように眉を太くすると男らしさやマニッシュな雰囲気が高まり、逆に細めにすると中性的でスマートな印象に見せることができます。
男の眉の「濃さ」をひも解く
眉の濃さも目ヂカラの強さや柔らかさなどに直結するポイントです。
- 眉が濃い=男性的、力強さ
- 眉が淡い=中性的、柔らかさ
眉の濃さは毛量のみならず、眉自体の色や毛の細さなども大きく関係していて眉毛を脱色したり、眉マスカラなどで染めると柔らかい印象を表現できます。
逆に毛の密度が濃かったり、毛が太いとスポーティで力強い雰囲気が出てきますよ!
[眉毛の濃さをグラデーションで理解]
メンズ眉を整える際に覚えておきたいのが「眉毛のグラデーション」。
実は、眉毛には縦軸と横軸で毛の濃さの調整をすると自然に見えるという方程式が存在します。
図のように眉毛を縦軸と横軸で捉えていくと、濃く表現する部分と淡く表現した方がいい部分に分かれます。
[横軸]
- 眉頭→淡く
- 眉山→濃く
- 眉尻→やや濃く
[縦軸]
- 上辺→淡く
- 底辺→やや濃く
これらを意識することで肌に馴染む眉を作ることができます。
ちなみにこれは眉を描く際にも意識すべきポイントです。
メンズ眉毛の「角度」をひも解く
眉の角度は表情の第一印象を大きく左右する重要なポイントです。
角度は好みによって変えてもOKですが、角度のつけすぎには注意しましょう。
- 角度が上昇気=キリっとしたアクティブな印象
- 角度が平行=やわらかく、親しみやすい印象
- 角度が下降気味=か弱い印象
ちなみに下降気味の眉は、老けた印象になりやすいので平行か上昇気味に眉を整えるのがおすすめです。
男の眉の「距離」をひも解く
眉の距離とは[眉頭の間の距離]と[眉と目の距離]という2つの視点から考えることができます。
<眉頭の間について>
- 距離が近い=堅い・強い
- 距離が離れている=柔軟さ・親しみやすい
眉毛と眉毛が繋がっていると野暮ったい印象になるので繋がらないように整えてください。
また、遠心的な顔立ちの人は眉頭の間を少し詰め、逆に求心的な方は眉頭どうしを離すように整えるとバランスが整います。
<眉と目の距離について>
- 目と眉が近い=彫りが深く見える・情熱的な顔立ち
- 目と眉が離れている=涼しげな印象・落ちつきのある顔立ち
目と眉の距離が近ければイケメンになれると思っている方も結構いますが、自分の眉骨から大きく眉毛を下げると違和感のある顔立ちになってしまうので要注意。
ちなみに目と眉の間隔の目安の対比は、目幅の半分~3分の2程度です。
メンズ眉毛の「長さ」をひも解く
眉の長さは顔の輪郭に大きな影響を及ぼし、美容業界では眉を「お顔の額縁(フレーム)」なんて言ったりします。
- 眉が長い=女性的、しなやか
- 眉が短い=男性的、力強さ
眉の長さは眉尻の着地点で決まりますが、男性の眉は少し短めに設定してあげるのがおすすめです。
従来の女性美容での眉尻の位置は小鼻と目尻の延長線上だと言われてきました。
ただし男性の場合は、★口角と目尻の延長線上が正解です。
眉の印象を大きく変える7つの要素の中のほとんどは好みで選ぶことができますが、メンズ眉をキレイに見せるという視点で見た時、眉の長さだけは★の目安で整えた方が吉でしょう。
男の眉の「ライン」をひも解く
眉のライン(線)は大きく曲線型と直線型にわけることができます。
とくに眉頭と眉尻が曲線か直線かで雰囲気がガラッと変わることも。
- 直線的=男性的、キリっとした印象
- 曲線的=女性的、柔らかい印象
直線的な眉を描く時は眉頭と眉尻の位置を平行にするのがポイントです。
逆に曲線的に整えたい場合は眉頭から眉尻の間のラインにカーブを持たせて仕上げると中性的なマイルドな印象に。
メンズ眉の「輪郭」をひも解く
眉の輪郭は清潔感やカジュアル感に直結します。
眉のムダ毛を整えることは重要ですが、毛抜きで抜きすぎてしまうと逆に不自然に見えてしまうことも。
- 輪郭がぼんやり=ワイルド・大胆
- 輪郭がはっきり=清潔感・几帳面
眉の産毛やムダ毛を全く処理していない人の場合、少し野暮ったい印象を与えることもあるので、ある程度はムダ毛処理を行う方が吉。
また輪郭がはっきりと出るように整えると、顔色が明るく見えるのでハツラツとした印象を与えたい時には眉の輪郭をしっかり出すようにしましょう。
以上、これらの要素を組み合わせて、実際に様々なタイプの眉を表現することができます。
なりたい雰囲気別の眉などを紹介しようと思いましたが、ボリュームが多くなりそうなので今回はここまで!(またの機会に紹介いたします)
メンズの正しい眉の整え方をぜひ参考にしてみてください。
それではまた次回の更新もお楽しみに!